2014年11月24日月曜日

色鮮やかで光るものに対する人類の普遍的な嗜好

昨日、九州国立博物館の故宮展を見に行った。すぐ目の前で20万人達成。太宰府インターをおりてから大回りせず、政庁跡の前の道を抜けていれば・・・と、激しくくやまれる。で・・展示は・・・、なんというんだろう、まあたしかにスゴイのだけど。


色鮮やかで光るものに対する人類の普遍的な嗜好性というのはよくわかった。職人たちの飽くなき探求と、権力者たちの欲望の対象についても、いやというほどよくわかる。しかし、この四海から集められた色鮮やかで光るものは、今やありふれたチープな素材のテイスト感をだしている。なぜだ。
漆や金や玉などかつての珍品財宝は、今やどこにでもあるプラスティックとステンレスとガラスで表現できる。むろん、手間や技術を考えれば全く違うものなのだけど・・・。判で押したような精巧さと、緻密さは、むしろ近代工業の得意分野だ

どっちが本物?レプリカ?わかる?

だから本当に申し訳ないけど、ついでにみた常設展の土偶や縄文土器の方がぐっと来たのである。近代がとても思いつけない質感と表現。

2014年11月21日金曜日

チリモンに夢中

こどもが、チリモンに夢中だよ。「食事中にチリモンで遊ぶのはやめなさい」とおとうさんが注意しても聞かないぞ。



「やったーあ、レアキャラ、ゲット」と喜んでいる。「なになに?」とのぞきこんだら、「ゾエアかも」って。「おお!たしかにゾエアっぽい。」


チリメンモンスター図鑑で調べてみたよ。ヘイケガニのゾエアだって。かっこいいよね。

全天空のスター★ドーム

全天空のスター★ドーム - Spherical Image - RICOH THETA

お家で『おかわり』大學丼

お客さんのリクエストに応えて、大學堂で使っているお米を販売することになったよ。


いくつかのデザインの中から選んだ確定版が下のふたつ。


クリスマスバージョンや謹賀新年バージョンも登場する予定だよ。

ちゃんちゃんこ

平尾台に行く途中でイタチがひかれていたよ。持って帰って皮をむき、明礬の液につけたよ。


うまくなめせるかな?ちゃんちゃんこを作りたいけど、これでは小さいね。

旧岩田酒店の酒蔵コンサート

先週の土曜日は、門司港の旧岩田酒店の酒蔵コンサートに行ったよ。


先週と今週がなんと500回記念公演。すごいよね。


毎週土曜日の夜7時から。かつての門司港の栄華を感じながらの贅沢な2時間。よそから来たお客さんをつれていくといつもうらやましがらられるよ。とくに海外の人とかね。ちょっと自慢したりして。


声楽家の岩田基さん。こんな方が身近にいて、こんなステキな場所で最高の音楽が聴けるというのが、北九州の底力だと思うよ。


今週末も500回記念第二弾。毎週土曜日の夜だよ。デートのシメに最高だよ。

2014年11月20日木曜日

トラウマのしっぽをふむ

北九大の本館の入口を入ってすぐ左手の壁(いわゆる「本館ロビーの掲示スペース」)は、専用のスポットライトとアルミのパネルがしつらえられ、もともと掲示板として用意されていた場所なんだ。けど、実際には長いこと放置されたまま、ほとんど活用されてこなかったよ。


数年前、ある会議の際にその場所の活用を提案したら、「入試広報課の管轄になっている」と教えられて、すぐ課長を紹介されたよ。この当時の事務局長や入試広報課長は、野研の活動や「大學堂」が北九州市立大学の地域貢献に寄与していると積極的に評価してくれて、とっても好意的だったよ。大學堂にもよく遊びに来てくれたしね。


そして「入試広報課には学生課や就職課(キャリアセンター)と違い、出入りする学生が少ないのでなかなか自前の掲示物を作るところまでは手がまわらない、協力してもらえないか」と逆に掲示作成の話を持ちかけられたんだ。これは、まだこの大学に北九州市立大学地域共生教育センターもなく、地域創生学群も本格的な活動をはじめる前の話だよ。


こちらとしても、いい話。今までも学生とともに活動成果とか、さまざまな展示をしてきたけど、こういう経験から「人に伝える」ということを実地で学ぶことができるんだからね。


学生たちとは、同じものをずっと貼りっぱなしにしない、クオリティの高い展示を心がける、楽しんで見てもらえるようなものを作る、新しい展示表現をつねに考える、などの大事な方針を立てて、おおよそ3ヶ月に1回ほどの頻度で内容を変えながら、趣向を凝らした展示をたくさん試みてきたよ(それが上のいくつかの写真たちね)。


そんな学内が少しずつおかしくなり始めたのは、新しい事務局長や総務課長が市から出向してきた、2年ほど前からかな。

ちょうど1年前。つまり昨年の10月のこと。突然、総務課長が入試広報課長といっしょに研究室にあらわれ「一週間以内に本館ロビーにある掲示をはずしてほしい」といってきたんだ。当初の理由は「なにか入試関連で貼りたい掲示物がある」ということだったけど、それに対して「隣のスペースを調整できないか」と提案すると、こんどは「大学の顔となるロビーの活用として、レイアウト的にも全体を広報用として統一したい」と、前とは別の理由を伝えてきたよ。あれれ?おかしいぞ。

 大學堂新聞

すぐに「これまでの経緯も踏まえた上で、きちんとした話し合いをしたい」とメールを返したんだけど、その返事は全くなかったよ。そして一週間後に「標記スペ−スの件ですが、先般ご連絡したとおり、本日より入試に向けた広報用として全面を使用させていただいております。・・・」という内容の素っ気ない通告文が送られてきたんだ。

実はこの総務課長とは、この直前に、学内に設置したミツバチの巣箱をめぐってトラブルがあった。耐震工事のために巣箱をすぐに移動してほしいといわれ移動させたら、こんどは学内に蜂に刺された人がでたので(当初は4人といわれた)巣箱を撤去してほしいといわれたんだ。

もし事実であれば謝罪する必要があると考え、巣箱もいったん学外に移し、具体的に名前が挙がった方ひとりひとりに、直接お会いしたよ。しかしその結果、それらの情報は、なんと全て事実無根だったと判明した。嘘の情報?どういうこと?

結局この件は、最終的にようやくその1年後(つまり今年の10月なんだけど)に、同じ総務課長から、情報はまちがっており事実が確認できないことを認める調査報告と、本人の謝罪文が書面でとどいたよ。なので、まあここではこれ以上は不問にするけど、当時はとっても一方的で高圧的なあつかいをされていたわけ。

そんなタイミングで同じ総務課長が明確な理由を示さず、突然掲示の撤去をいいだしたのね。なんか変だよね。でも、それと巣箱の件はおそらく別件と思う、いや思いたい。だって、それがプロの仕事だし、大人の対応というものだよね。

あるいは本当の問題は、掲示の内容だったのかもしれないね。そのとき掲示されていたのは「大學堂新聞」の一号。それぞれの学生たちの個人の活躍に注目してもらうために、学生たちが取り上げられた実際の新聞記事をコラージュしてつくった新聞の新聞だった。そのなかに大学(+文科省)がすすめる「グローバル人材」という言葉に対して「ローカル人間」て宮武骸骨流のウイットが入っていたんだ。(上の新聞の画像をクリックすると拡大して読めるよ)。

まるで方広寺の鐘銘事件のようないいがかり。でも、さすがに総務課長は、それが理由だとは、いわなかったよ。そんなことを表だって理由にすれば学内で大問題になることくらい解っているだろうからね。たぶんマスコミだって動くしね。かといって掲示物を強引に剥がすわけにもいかない。

そんなわけで表面上はむりやり別の理由を作って、メールでの通告を最後に、掲示物の前にパネルを置き、強引に大學堂新聞が読めないように隠蔽してしまったよ。これがそのときの写真。両脇も旗でブロックして固め、この風景ある意味、すごいよね。


今あらためてこの新聞を読んでも、この程度の内容を隠すほうがどうかしていると思うけど、百歩譲って、まあ、そういう感覚は人それぞれとしておいてもよい。バナナという言葉に、なにか課長の過去のトラウマに触れるものがあったのかもしれないね。


ここで「言論の自由」とか「思想統制」と騒ぐつもりもないけれど、せめてこの総務課長ときちんと話し合いをしたかったと思うよね。繰り返すけど、話し合いに対する先方からの返事はなかったんだ。むろん、いくら内容について議論したところで、彼も掲示物の内容が撤去の理由だとは決して認めないだろうしね。

さて、そんなこんなで一年がたった。くだんの掲示スペースは「大学の顔となるロビーの活用」といいながら、どこにでもありそうな市松模様のパネルがどかんとおかれ、だれも読まないできあいのポスターがべたべたと貼られているだけ・・・。なんだかこれでは、センスのかけらもないよね。前以上に雑然としてしまったこのスペースは、ふたたびだれからも見られない残念な場所になってしまったよ。


事務局長は二年の任期を終えつつがなく定年退職を迎え、別の人がやってきて捲土重来。入試広報課と相談し、ふたたび「大學堂新聞」の2号を作成し掲示したよ。それがつい先週のこと。これもネットで見られるようにしてあるよ。(下の画像をクリックしてね)。

 大學堂新聞

さて、こういう話を読むと「まあ、自分とは関係ないし、どこかの大学のうちわの問題なのだろう」と思う人もいるかもね。あるいは「ひとりの教員と事務員の間の感情的なトラブルだろう」なんて軽くあつかわれちゃうかな。


でも、ちがうのだ。最後にこの写真を見てほしいよ。たぶん、ほとんどの北九州市立大学の学生や教員や職員が、まだ気づいていないだろうと思う。


2年前までは「受付」となっていた掲示印が、知らない間に「許可」に変えられているよ。北九州市立大学のだれが、いつ、このアイデアを発案して、だれが決裁したのだろうね。こんな案件、教授会にはあがってこないよね。

大学だけではない、社会の硬直化や管理化は、こうやって真綿で首を絞めるように、他人事だと思って沈黙している人たちに気づかれぬよう、こっそり狡猾に進められるみたいだね。



ちなみにこの掲示印を「当局検閲印」と書いた枠内に押してもらったのは私。印を押す人やそれを見る人に、ここで起こっていることがどういう性質のものなのか知ってもらうためにわざわざ作ったよ。またしても宮武骸骨先生をオマージュして。諧謔のきいた皮肉ですむうちはいいけど、いずれ彼らの本気になったときには、そんな遊びもできなくなるね。そんなわけで、この掲示物も、またトラウマのしっぽをふんじゃうかも。

P.S.
誤解してほしくないのは、北九州市立大学全体が悪いのではないってこと。わたしのブログには北九大の教員や、職員、卒業生、同窓会の読者もたくさんいると思うので、名誉のためにも書き添えておくけど、北九大は他大学に比べても、むしろ自由でリベラルな雰囲気のある、とても良い大学だとおもうよ。だからこそ、まだこういう意見が書けるのね。

問題なのは、組織の中で自分の権限を勘違いした、たった「ひとりかふたりの人間」。全体主義や管理主義など国家がファシズムを標榜するようになると、それに便乗する形で、全ての組織の中に必ずそういう人があらわれるみたい。これは北九大だけの問題ではないのです・・・貴方の隣にもほら・・・。

そして、もう一つの問題は、無関心や事なかれ主義のうちに、知らない間に変なことが決まってしまい、やがて後戻りができなくなるということ。おかしなことを止めるためには互いの情報を共有し、それぞれの持ち場から小さな声で「NO」というしかないと思います。

この一連の事件に対しては、いつも新しい掲示を楽しみにしている職員の方や多くの教員から声をかけてもらっていたので、実際に学内で気にしている方はたくさんおりました。そんなところも、北九大はいい大学です。心ある卒業生や学生たちもいるしね。でも、かわいいミツバチが人質になっていたので、私自身は、一年間ずっと我慢をしてきました。これはそうした方々に対する現状のご報告とお返事でもあります。ありがとう、これからも小さな声で応援してね。

2014年10月26日日曜日

バンブーイリュージョンナイト2014@みやま市

今年も、みやま市のバンブー・イリュージョンの季節がやってきました。2004年にスター☆ドームが生まれて以来、形を変えて続いてきた地域のの名物イベントです。10年目の2014年10月25日三日月の夜に、1000人もの人が集まってくれました。すてきなイベントに育っています。ありがとうございます。

そして今年の目玉はこの「もちもちの木」(どっちかというと「花さき山」の感じですが)。
振る舞いの石焼きも準備しました
 10羽の鳥の丸焼きと、カボチャの石焼き
夜になりました。 地上の銀河が道案内です。
ドームのランドマークが闇夜に光ります
宝が満ちる寶満神社の出張絵馬祈願。願いを込めた光を川に流します。
夕暮れになると人々がどんどんあつまってきます
 みんなの願い事もあつまってきます。
巨大な24メートルドームの中のライブ会場
 小学生たちがつくった虹色のドーム。色が変わります。
 皆で絵を描きました。
 森の精「あんも」からもらった「光魂(ひかりだま)」を手にこどもたちが山頂の公園に集まってきます。
こどもたちが投げた 「光魂(ひかりだま)」が「もちもちの木」に命を吹き込みます(京都の松上げをおもわせますね)。
もちもちの木に光がともり。谷本仰のバイオリンコンサートが始まりました。
山頂の公園が賑やかになります。幻想的な音が真っ暗な闇の中に鳴り響きます。
 石焼きの竈も開けられて、あたりには良いにおいが立ちこめます。
 食えや歌えや、星ふる今宵。



2014年9月29日月曜日

空中人類学の幕開け




先日、知り合いのデザイン事務所からちょっとした仕事をいただき臨時収入を得ました。このありがたいチャンスを生かし、懸案であった新事業に展開しようと考え、Phantom 2 Vision Plus (愛称:ドロンパ)に投資いたしました。そして、これはドキドキの初飛行の映像です。


まさに空中人類学の幕開けといえましょう。

これは、こっそり原住民を撮影していたところ、見つかり、竹槍でおそわれ、あえなく着地失敗。





時には、こうして親孝行に使うこともできます。親・子・孫の三代が空を見上げる敬老の日の朝の風景です。気持ちが良かったのです俳句を作ってみました。

群雲や おとこ三代 空あおぐ

クアッドコプターの 飛ぶや目覚めし 街の朝

無編集映像に適当に音楽をあてただけなのだけど、偶然にも、タイミングがドロンパの動きとうまくマッチしてますね。おもいがけない佳作に仕上がりました。





飛行実験と撮影技術の向上のために、特訓を重ねております。目標はミツバチの視線。一気に120メートル上昇させ回転しそのあと下降。朝焼けの北九州の街が美しく浮かび上がります。





30メートルほどの高さの木の上を真横に移動してみました。映像はきれいです。音が大きいのが課題ですが、樹冠観察や樹上生物の調査に使えるでしょう。空撮を利用した研究や表現を考えてます。まだカメラの動きがぎこちないですが、角度をかえずに撮影すれば十分に実用的だと思います。




カバンひとつでどこにでも持って行けるというのも利点です。
最後に静止画を見てみましょう。静止画は4384×2466という高画質です。感度はほどほどなので夜の撮影には弱いですが、細部まで非常にはっきりと撮れています。




ドロンパの今後の活躍にご期待ください

2014年9月22日月曜日

フィールドのデジタル化・2014年の考察

フィールドノートを何冊ももって、防水のタッパーに入るだけのフィルムと乾電池を詰めてフィールドにむかったのは今や昔。さまざまなデジタル機材の進歩によって調査に使う道具もここ20年で急速に変わってきた。

しかし、基本的に電気が使えないフィールドでは、これで便利になったのだか不便になったのだかわからない状態が長らく続いた。特に2000年代は機材の充電にずいぶん苦労した。ありったけの充電池を満タンにし、残量を気にしながら片道切符で調査をおこなう。わたしはちょうど2000年の調査からデジカメを使い始めたのだが、長期調査ではいつも電池の残量がネックになっていた。データーのバックアップにも不安があった。

そんな感じで試行錯誤して、いろいろな電子機器をためしながら、フィールドでのデジタル化の可能性を探ってきた。ここまでくると実用と言うよりは、わりと趣味の世界である。

今回2014年の調査では、USB電源を主軸に、ソーラ充電をしながらデジタル機材が持続的につかえるシステムを試してみた。USB電源であれば村に設置された一般のソーラからでも電気がとれる。そして、これは案外うまくいった。そこで同業者や学生の参考になるかなと思い、私が現場でどんな道具を使っているのかを整理してみた。


1 KING JIM : POMERA DM20
単4乾電池3本でうごくワープロである。起動ははやく、電池の持ちもよい。普通に一週間くらいは使える。機材の重さと画面の小ささが欠点である。

2 Apple : iPad mini
可能であればSimフリーのCellularモデルが理想。携帯の電波が入ればネット通信も可能。欠点は電池の持ちが悪いこと。フル充電からおよそ2日くらいで充電が必要になる。

3 1502iPad mini対応 bluetooth キーボード
キーピッチがやや狭いが、これをつけるとiPad mini をノートパソコンのようにストレスなく使える。iPadのカバーにもなるので便利。

4 Goal Zero : Nomad 3.5
ソーラパネル、USBと専用端子のふたつの出力があり、両方同時に充電ができる。専用端子は電圧が高く充電効率がよい、充電は晴天時をねらって集中的におこなう。曇っているときやあめのときは洗濯物とともに取り込む。

5 Goal Zero : Guide 10 Plus
専用の乾電池用充電器。単3と単4が充電できる。USB電源供給用のバッテリーとしても使える。単3の eneloop pro 4本で 2450mAh × 4=9800mAhの容量を確保できる。

6 Cheero : Energy Plus 12000mAh
マイクロUSBから充電する。コンパクトな割に大容量なモバイルバッテリー。おまけ機能でライトがついている(意外と便利)。出力はUSB 1A と 2.1A のポートがひとつずつ。iPad mini フル充電が2回くらいできる。これ自体をフル充電するのに晴天で3日くらいかかる。加熱と雨による浸水がこわいので長いケーブルで屋根のあるところに引いて充電している。

7 Huawei : GL06P : Pocket WiFi LTE(GL06P)
モバイルモデム(Wi-Fiルータ)。日本で使っているEmobile用を転用、Sim カードを交換すれば、携帯の電波をつかってネットが可能になる。ただしソロモンでは3G。実際には通信料が高すぎてメールチェック程度が限界だった。

8 ダイソー:シガレットソケット チャージャー
これは108円の安物なので出力が1Aだが、1000円くらい出せばもう少し性能のよいものがいろいろある。たとえば 3658 WT-UC351-BBL USB Car Charger 3 ports。これは3ポートで合計5.1Aとれる。さらにこいつをバッテリー直結型接続ソケットと組み合わせれば、車やソーラ用の12Vの鉛蓄電池から直接電気がとれる。今回は試していないけど、フィールドではかなり有効かも。


9 Olympus:voice-Trek V-85
ボイスレコーダ−。単4電池ひとつで動く。このシリーズはUSB端子が内蔵されており、パソコンにつなぐと音声ファイルをすぐに取り出せるので、とても便利。デジタル化のおかげで文字おこしもずいぶんやりやすくなった。

ところで昔の私の研究室が新築されるときに、SONYのデンスケをみつけた。整理のために捨てるというのでもらった。ハンドルを回しダイナモで発電する調査用の肩掛録音機である。携帯用とはいえすごく重い。NHKの放送博物館にも納められているという1959年製のPT3型で、保存状態も良く録音も再生もできたが、遊んでいるうちに動かなくなってしまった・・・。

10 USB用ACアダプター
AC電源があるところで充電するためのアダプターである。これに現地のコンセント用のアダプターをつけて直流5Vにかえる。ポートが複数ついておりアンペア数が高いものが、一度に複数の機材を充電できるので便利である。

11 Dual:XGPS150
ロシアとアメリカの両方の衛星から地理情報を受信する高精度のGPS。iPadとBluetoothでつないで使う。これもUSBで充電する。

12 ヘッドランプ
村に最初にLEDの懐中電灯を持ち込んだのは私だった。今や誰でも使っている。ヘッドランプは両手で手作業ができるのでとても人気。これは単4用だがお土産には電池が手に入れやすい単3用が喜ばれる。

13 USB マルチケーブル 携帯電話用
日本でも手に入るが、これは現地で購入。ガラケー日本ではあまり普及しなかった nokia や samsung の携帯に充電できる。ひとつ持っているとみんなの携帯も充電できるし重宝がられる。

14 Samsung:GT-E1195
マレーシアで800円で買ったSIMフリーの携帯。小さいうえに、受信待機で10日間くらい電池が持つのでとても使いやすい。決してガラケーではない。2G GSM 900 / 1800に対応している。日本では使えないが、海外では現役でつかえるところが多い。プリペイドのSIMカードは300円くらいで簡単に手に入る。3Gに対応した携帯なら日本でも使える。

15 USB マルチケーブル  iPad用
iOSのバージョンアップでAppleの認証チップが入っていないとLightningプラグは使えなくなってしまったが、以前の30ピンのプラグに認証済みのLightning 変換アダプタをつけると使えるようになる(これは知っておくと便利な豆知識)。マイクロUSBとミニUSBがついているので十分にアンペアがあれば複数の機材を同時に充電できて便利。

16 Richo:Theta
全天球カメラ。瞬間的にそのときの状況を撮影することができ、あとでゆっくり細部を確認。フィールド向き。iPadと組み合わせてリモートシャッターも可。とったパノラマ写真をその場でみせるとみなにとても受ける。あと、これもマニュアルにのっていない裏技として、wifiボタンとシャッターボタンを同時に押しながらUSBをパソコンにつなぐとデータモードになる。こうすれば、本体の中に入っている画像のダウンロードや削除が簡単にできる。便利な機能なのに、なぜか公表されていない。

17 GoPro:Hero3 Black Edition
とりあえずビデオはこれひとつで良いんじゃないかなと思う。大きさといい、画質の良さといい、防水機能といいフィールドでの撮影には欠かせない。画角が広いのも記録には便利。バッテリーが小さくて持ちが悪いので、予備をたくさん持っていく必要があるが、USBから充電できる。

18 Richo:GRデジタルIV
単4の電池が使える。USBから本体充電ができる。画質がとてもきれい。暗いところでもとれる。それだけでフィールド用カメラとしては十分な資質。これより上は、ミラーレス一眼の世界で、レンズ分だけかさばってしまう。問題は値段が高いこと。ズームが使えないこと。防水機能がなく、コンパクトなおかげで機械まわりがわりとデリケートなこと(すでに一度修理に出している)。

19 INON : LF1400-S
乾電池が利用できる水中撮影用 LEDライトのなかで最強。1400ルーメンというからちょっとしたプロジェクター並みの明るさ。熱くなるので陸上では使えない。単3のeneloop proを6本使い、1400ルーメンのFullモードで約65分、700ルーメンのLowモードならば2時間55分、すごい。

20 Transcend:Storejet Cloud TS128GSJC10K
Wi-fi でデータ転送できるポータブルストレージ。データのバックアップ用 衝撃を考えHDDではなく SDDで128GB。iPad とデータのやりとりができるのが便利。

以上が写真の紹介だ。今後の展開として補足を少し。

すでに書いたように、iPadにキーボードをつければ、ワープロ機能程度ならノートパソコンの代わりになる。しかし電池の持ちが悪いのがフィールドでは大きな弱点となる。そこでわざわざ重たいPOMERAを併用するわけだが無駄である。2週間以上電池が持つ電子ペーパーのE Ink を使ったアプリ端末があれば、ふたつも持っていく必要はなくなる。すでに、こんなのが発売されている Onyx BOOX T68 LYNX。とても興味はあるけど、まだ待ちの感じかな?できればE Ink Cartaがいいな。

さらに先日出たあたらしいSIMフリーのiPhone6を使ってテザリングすれば、この中のモバイルモデムとGPSとボイスレコーダーと携帯電話とカメラがいらなくなる。ビデオの性能もかなり良さそうだ。これで一気に減量が進む。まあ近いうちに、そういうことになるかもしれない。

ついでにもう一つ。USB充電に対応していない手持ちのデジカメのバッテリーを、USB経由で充電するための道具をみつけた。日本トラストテクノロジーのMy Charger Multi miniだ。

そんなわけでフィールドという特殊な環境下では、デジタル化もまだまだ大変だけど。以前に比べるとずいぶん使いやすくなり小型化してきた感じだ。

さて結論。まあ、ここまで書きながらながらなんだけど。やっぱりフィールドにはデジタル機材は向かないなという気持ちがどこかにある。一生懸命持っていった重たい機材が、潮をかぶったり、砂にまみれたり、電池が切れたり、そのほか平時には予期できないようなトラブルに直面すると、精神的にも経済的にもかなりダメージが大きい。

実際のところ、コストや軽さや起動の早さからみても、紙とペンのほうが圧倒的に便利だ。結局、今でもフィールドノート(コクヨ 測量野帳スケッチ セ-Y3)と加圧ボールペン(三菱 パワータンク SN-200PT-05)は調査に欠かせない道具である。そんなわけで次回は、時間があれば、フィールド文房具編もまとめてみたい。