2015年6月2日火曜日

地球温暖化との戦い

 朝、研究室に来ると、室内の温度はすでに34.7度を示していた。私の部屋は最上階にあり、前日の太陽光が屋上のコンクリートに蓄熱され、夜間も室温がまったく下がらない。


 学内はCO2削減のため冷房が停止している。本館の奥にある事務室で28度を超さないと空調はつけないという。しかし、そこは学内の中でももっとも涼しい場所なのだ。空調はフロア単位で稼働できるのだけど、基準が全学一律というのは、かなり無理だと思う。

 日差しが強まる5月の中旬から、ずっとこんな状態が続く。なにせここは九州である。


 しかし、私の友人には太平洋の気候変動戦士がいる。太平洋各地で起きている地球温暖化による被害の事を考え、ずっと我慢してきた。私のこの努力で待機中のCO2濃度がすこしでも下がればと、呼吸もこらえているような状態だ。まあそれは冗談だが。私自身は熱中症と脱水症を防ぐために、裸になって、水をがばがば飲み、汗だらだらでも仕事はできるが、問題はパソコンである。


 30度を超えると、、ハードディスクのファンが異常な音を立て、しばしば熱暴走しハングアップ。一昨年は数万円のモニターをひとつダメにした。

サーキュレーターと扇風機をつかって屋外の空気を強制的に入れているが、もともと空調を前提に作られた鉄筋コンクリート建ての建物だ、窓が狭くこれではまったく間に合わない。30度まで下がるのは昼過ぎで、午後にはそこから西日がはいりだし、再び気温が上昇する。


 講義室も場所によっては高温になり、未確認だが、熱中症で倒れた学生もいると聞く。

 そそそろ限界だ。事務に掛け合うしかない。連絡すれば、あわてて室内の温度を測りに来て、あまりの状態に驚いてくれる。そこから交渉が始まる。担当が変わるたびに毎年これの繰り返しだ。まあ、ずいぶん掛け合ったので、それでも今はだいぶ対応が速やかになった。

 太平洋の友人たちには、申し訳ないが、地球温暖化との戦いの前線を、すこしだけ退却させてくれ。ていうか、すでに私も地球温暖化の被害者かも・・・。