講義や講演の前は、30分ほど瞑想し、お客さんとその場の雰囲気に合わせてその日の降霊者をきめる。降ろす人が決まれば、直前にビデオを見てイメージトレーニングもする。大学の講義ではもっぱら桂枝雀を降ろすことが多い。
今回の東南アジア学会のシンポジウムでは、20分の制限時間に40枚のスライド。枝雀では前振りだけで終わってしまう。禁断の必殺技、ジョージ・カーリンを降ろすことにした。
毒舌をまじえたマシンガントーク、リズミカルに笑いをとるメリハリ。上品な生まれの私は、彼のように下品にはできないが、毒はきちんと注入できたと思う。